2013年12月7日土曜日

周囲の方へ -遺族の方を助ける方法-(Cruse Bereavement CareのHPから)

今回は、遺族の方をとりまく周囲の方に
「どのような方法で遺族の人を助けるのがよいか」
の一案をご提案します。

前回の記事遺族の方へ -自分を助ける方法に引き続き、
Cruse Bereavement Care(英国の国家的な死別ケアの組織)のHP

からの紹介です。

私はあまり英語が得意でないので原文も併記しておきます。
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苦しむ遺族を助ける方法
How to help someone bereaved

親しい人を亡くして嘆き悲しんでいる人を助けるには、
どうすればよいのか悩むところです。
どんな言葉をかけ、どのように働きかければよいか、
いくつかの助言を記しました。お読みください。
If you know someone who is grieving the death of someone close you may wonder how best to support them. Read on for some suggestions of what to say and do.

遺族の方は、亡くなった方について話したがるものです。
遺族の方にとって最も助けになることは、
ただ遺族の方のお話を聞いて差し上げることです。
そして、嘆き悲しむことのできる場所と時間を作ることです。
People who have been bereaved may want to talk about the person who has died. One of the most helpful things you can do is simply listen, and give them time and space to grieve.

また漠然と「何でも言ってください」と助けを申し出るより、
具体的で実用的なお手伝いを申し出ることは非常に役に立つことです。
Offering specific practical help, not vague general offers, can also be very helpful.

■以下のことをお勧めします。 <Do:>

1.もし死別の苦しみに悩まされている人がいるならば、
電話をかけるか手紙を書くか、メールで訪問の約束を取り付けましょう。
Be there for the person who is grieving - pick up the phone, write a letter or an email, call by or arrange to visit.

2.悲しみの受け止め方には、人ぞれぞれの方法があります。
そこには「正しい」方法も「普通の」方法はないことを心に留めましょう。
Accept that everyone grieves in their own way, there is no 'normal' way.

3.遺族の方に話すよう働きかけましょう。
Encourage the person to talk.

4.遺族の方の話を聞きましょう。
Listen to the person.

5.遺族の方が体裁を気にせずに自分自身の感情を表わせれる環境を作りましょう。
Create an environment in which the bereaved person can be themselves and show their feelings, rather than having to put on a front.

6.グリーフケアーーには時間がかかることを心に留めておきましょう。
Be aware that grief can take a long time.

7.記念日や誕生日など、やり過ごすのが難しい特別な日にはコンタクトを取りましょう。
Contact the person at difficult times such as special anniversaries and birthdays.

8.Cruseのような役立つサポート組織のことを教えましょう。
Mention useful support agencies such as Cruse.

9.実務的な手助けを申し出ましょう。
Offer useful practical help.

■以下のことをしてはいけません。<Don't:>

1.遺族を避けること。
Avoid someone who has been bereaved.

2.「あなたの気持ちが分かるわ」「あなたはきっと忘れられる」「時が薬になる」などありきたりな言葉を使うこと。
Use clichs such as 'I understand how you feel'; 'You'll get over it ; 'Time heals'.

3.「前に進まなきゃ。立ち直らなきゃ」と言うこと。
悲嘆に必要な時間は、人によって全く異なるのです。
Tell them it's time to move on, they should be over it - how long a person needs to grieve is entirely individual.

4.話したがらない遺族や、怒りを示す遺族に接して驚くこと。
Be alarmed if the bereaved person doesn’t want to talk or demonstrates anger.

5.遺族の方をサポートする心労を過小に評価すること。
あなた自身のケアも必要なことを覚えておいてください。
Underestimate how emotionally draining it can be when supporting a grieving person. Make sure you take care of yourself too.
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「具体的で実用的な手助け」「実務的なお手伝い」とは、
例えば、以下のような申し出を指します。
・日用品や食料品の買い物代行を申し出る
・遺族の方のお子さんを散歩に連れて行く
・DM停止の手続きを代行する

何もするのもおっくうな気持ちでいる遺族にとって、
こういった申し出はとても助かります。

私は、死別直後に当時の上司が必要な社内手続きの代行を申し出てくださいました。
改めて「家族を亡くしました」と口にすることすら嫌だったので、
とても助かりました。感謝しています。


とにかく「落ち着いてじっくりと悲しみに向き合える環境」
を用意してあげることが大切なようです。

もしあなたが「自分は遺族の方にとって、
死別前から本音で話せる相手である」と自負できるなら、
ぜひ遺族の方にコンタクトをとってみてください。

もし、あなたが「自分は遺族の方とそこまで親しくない。
けれど何か手助けをしたい」と感じたら、
遺族の方のケアを行っている「遺族の方と親しい方」を
サポートするのも一案だと思います。


日本では「Cruseのようなサポート組織を教える」ことは難しいですが、
いくつかの類似組織があります。次回の記事でご紹介します。

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