2014年12月11日木曜日

年末年始の過ごし方

クリスマス、そしてお正月が近づいてきました。

このシーズンは一年で最も家族の絆が強調される次期。
大切な家族を亡くした遺族にとって、過ごしづらい季節です。

私の場合、息子の病気が判明し入院したのがクリスマスイブの前日だったこともあり、
毎年クリスマスが近づくと、心と体の調子を崩します。

今年はクリスマスイルミネーションも、ひとりでならぼんやりとですが楽しめて
「少しは克服できてきたかなー」と思っていたのですが、
お仕事がひと段落したとたん、急に体が重くなってしまいました。
「まぁ、他の季節と同じようにはいかないよな」とある意味納得しています。


そんな遺族仲間の方に向けて、昨年「年末年始の過ごし方」という記事を書きました。
イギリスの国家的なグリーフケア組織クルーズのホームページで見つけた文章の翻訳を中心にした記事です
遺族の方へ-年末年始の過ごし方-(Cruse Bereavement CareのHPから)


とても長い記事になってしまったので、今年バージョンとして要点をまとめ直してみました。
この季節をやり過ごすためのポイントは3つあると思います。


1.あらかじめ、年末年始をどう過ごしたいか考えておく。

何の準備もなくこの特別な日に臨むと、思わぬ傷を負うことになります。
クリスマスやお正月の準備に追われる幸せそうな家族を見るのが嫌だったら、
商業施設が混みあう前に買い物を済ませ、籠城する準備をするとよいと思います。

また、”幸せな家族”を強調するTVを見ていると辛くなってしまう可能性も大。
レンタルDVDを借りておいたり、自分にとって心地よい番組を録画して、この季節に備えるとよいと思います。

時間と予算が許すなら、海外に逃亡してしまうのも一案です。


2.家族が望む過ごし方を、あらかじめ聞いておく。

あなたが望む方法と家族が望む方法が大きく異なる可能性があります。
しかし、事前にお互いに素直な気持ちを話し合うことで、悲しい対立を避けることができます。

死別の悲しみへの対峙の方法は人それぞれです。
子供を亡くした夫婦の離婚率は高いと言われていますが、その原因は
「配偶者が死んでしまった子供への態度が自分とあまりに異なり許せなかったから」であることも少なくないのだそうです。

特別なイベントの当日に「家族と自分のスタンスが大きく異なる」ことが判明すると辛さも倍増。
事前に「クリスマスなんだけど、私は特別なことはしたくないんだ。」とか
「あえて例年通り祝いたい。ケーキもお供えしてあげたい。」など、
素直な気持ちを話し合い、調整できたらよいなと思います。


3.睡眠や食事のリズムを崩さないよう努力し、セルフケアを忘れない。

年末年始休暇は生活リズムが崩れがちになるものですが、
夜中まで起きていても、よいことはあまりありません。
きちんと寝て起きて日光に当たらないと、感情が安定しないものです(体験談)。

少しだけ頑張って、生活リズムを整えた方が、結果として心の安定を得られると思います。
ちょっとだけよい入浴剤を自分の為に買ったり、寝具を新調したりして、
この休暇の楽しみにしてはいかがでしょうか。



全ての遺族の方が、この年末年始をなんとか乗り越えられるよう祈ります。

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